構造計算
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構造計算

今年もとうとうカウントダウンに入ってしまいましたね。

今年の師走は、例年より、寒いですね。いつもより、コートを1週間ほど
早く着用したように思います。皆さん、風邪などひいてらっしゃらないでしょうか。

さて、今回は毎日のように新聞等のマスコミに取り上げられている事件に
ついて、友人のコメントを紹介させて頂きます。

一人は、まさに「構造計算」にタッチしていた元業務経験者、
もう一人は、意匠設計者です。

★元構造計算業務経験者

最近話題になっている耐震偽装問題について、コメントさせて
頂きます。

構造計算は国土交通省の認定ソフトを使ってコンピューターで行うのが
一般的ですが、このソフトのデータは編集することが可能です。
設計上の安全率、材料の安全率がありますので、実際には多少
編集しても建物が壊れるまでの危険性は無いので、構造設計者は
あまり抵抗無く、多少の編集を一般的に行っています。

また、意匠デザイナーは奇抜な事をしたい方が多く、又広い空間を
つくりたいので構造設計者に柱を抜いてくれ、スパン(柱と柱の間隔)
をとばしてくれ、柱や梁の断面を小さくしろ等、無理難題を押し
付けてくる事があります。さらに、意匠デザイナーは、事業主から
コスト削減を要求されるので、鉄骨の断面を小さくしろ、鉄筋の本数を
減らせ等の要求をされますが、もちろん構造設計者は簡単にはなかなか
要求をのみません。

元々建築家というのは偏固な人が多いので、意匠デザイナーと
構造設計者は意見が合わないことが多いのが実情です。

また、一級建築士の資格は取得後、研修、更新、適性試験等一切ありません。
合格時に合格証書を1枚もらうだけです。

今後、この事件を機に適性試験を実施される事になると思われます。
現在、実務に携わっている人は大丈夫でしょうが、そうでない人は
資格を剥奪されるか、もう1度勉強をするかという選択を迫られそうです。

最後に建築確認申請について、役所は不正を見つけ出そうという意識が無く、
最近は民間が審査をしていますが、民間に変わっても変わり映えしなく、
制度そのものを根本的に変えないと、駄目だと思われます。

★意匠設計者

設計者のまた、意匠設計からの意見としましては、
今回の耐震偽装問題は、「そんな事ができるのか!」と言う驚きの一言です。
もちろん、「偽装をするなんて、もってのほか!」という意味合いですが、
それと同時に自分の仕事に対する使命を再確認しました。

実質の問題を追及することになると、それぞれの責任問題、立場がいろいろ
ありますが、「でも誰が一番悪い?」ではないと思います。
各人が「何のために自分は仕事をしているのだろう?」という部分が
欠けてしまっていたのでは、ないでしょうか?
「住む人が安全に暮らせますように」そのために構造設計をしているのだ!
「住む人に安心して幸せな暮らしが出来ますように」
そのためにマンション創りをしているのだ!
という事では、ないのでしょうか?

被害にあわれた方々が、一日も早く安心して暮らせますように・・・。

・・・・・・・・・・・・・・

今朝の日経に出ていましたが、日本で初めて耐震耐火構造の
鉄筋アパートが登場したのは1926年とのこと。その一つの
アパートが、年明けに「表参道ヒルズ」という低層の複合施設に
生まれ変わるようです。

設計者の安藤忠雄さんのコメントを紹介させて頂きます。

「住まうことの本質を問い、生きている実感を人間の身体に喚起
する建築でありたい」

本年の業務は、本日27日をもって、終わりにさせて頂きます。
今年も色々お世話になり、ありがとうございました。年明けの
始業は、1月5日からとさせて頂きますが、来年もどうぞよろしく
お願い申し上げます。

良いお年をお迎え下さい!

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